今、「韓国」と聞いて誰もが気になっているのは「中東呼吸器症候群(MERS:メルス、マーズ)」の現状だと思います。韓国国内においても憶測ばかりが飛び交い、一部で混乱が起きているのは間違いないようです。実際に、遊園地・映画館・コンサート会場など、人が多く集まる施設を避けようとする人も多く、観光業界においても、外国人旅行者による韓国訪問にキャンセルが相次いでいます。

身近なところで感じられるのは、スーパーマーケットでの買い物を避け、インターネットショッピングを利用する人が増えたことによるサーバーのダウン、マスクなどのウイルス予防に関連する製品の売り切れが続出している点。街の様子も、一気に静かになりました。

まずは、政府、医療機関による正しい情報提供が望まれるところですが、日常生活において私たちができることは、風邪やインフルエンザ予防と同様「うがい・手洗い」が何よりも大切だといいます。咳やくしゃみをする際には、ティッシュやハンカチで口元を押さえ、唾の飛散を防ぐこともエチケットとして挙げられ、そのためにマスクの着用が好ましいとされています。微熱と咳が続いている人との接触も避けたほうがよいそうです。



韓国で「MERS」発生の一報が伝えられたものの中に、感染要因の1つに「ラクダとの接触」を挙げながら「ラクダへの接近を禁ずる」という、一般人の生活とはかけ離れた内容がありました。これにより「韓国の街中でラクダなんて見たことないよ!」「ラクダが恐くて外に出られない!」などといったラクダに関するおもしろおかしいネタがたちまちSNS上で広まり、お粗末な第一報に対して不信感を抱く人も多かったようです。要は、最近、ラクダが生息する中東地域を訪問した人は必ず自己申告を行い、個人個人が基本的な情報を熟知し、予防に努めていれば、被害を最小限に防ぐことができるというものです。

現状から見て「韓国へ遊びにきてください!」といえる状況ではありません。今後の報道に注目し、「MERS」の沈静化を願うばかりです。