読書、と言えば紙の本が主流でしたが、現在は電子書籍化される書物も増えてきました。その中でも根強く残る「紙の本派」。さて、電子書籍のメリット、デメリットはどんなことでしょう。それを見直したうえで、新しい読書スタイルをケースバイケースで考えてみませんか。

電子書籍のメリット・デメリット
今では、kindle本をはじめとして電子書籍化される本や漫画が増えてきました。この背景には電子書籍が一時よりもずっと支持されるようになったという現実があります。どんなメリットがあるのでしょうか。

電子書籍のメリット
電子書籍のメリットとして見逃せないのは、紙の本より低価格で手に入れられることでしょう。出版自体に費用が掛からないので、電子書籍の本も安く設定されています。
また、日焼けなどで劣化する心配もなく、便利なのは「語句検索」ができること。「あれについて書いてあったのって、何ページだったっけ?」そんな疑問にすぐさま答えてくれる便利さは、電子書籍ならではです。本屋に行かずに購入できますし、配送本のようなタイムラグもなし。また、暗い場所や寝室でも読むことができます。
また、本にスペースを取られることがなくなり、持ち運びも便利になります。断捨離の手間も省けるというわけですね。

電子書籍のデメリット
そんな便利な電子書籍ですが、やはりまだまだ主流なのが紙の本。実際に電子書籍を利用していても、「どちらかと言えば紙派」という人もいます。
増えてきたとはいえ、まだまだ電子化されていない書物がたくさんあることもその理由です。また、飛ばし読みや拾い読みなど、紙の本であれば難なくできる操作が、電子書籍では困難だったり、ページをめくる感覚を味わえないためどこか読書が味気なくなるという声もあります。また、いい本だったとしてもお友達に貸してあげられないというコミュニケーション面でのデメリットも。
タブレットによっては画面が小さくて見にくい、目が疲れるという声も聞かれています。そして、本は所有しているものを並べて「コレクション」として楽しむ層もいます。そんな人たちには、眺められない電子書籍は本の意味をなしていないといえます。
電子書籍の「自炊」て何?違法?初期費用が掛かる?
今所有している紙の本を、電子書籍にできたら…と思ったことはありませんか。持ち運びも便利で、暗いところでも読めるので、もしそんなことができたら便利ですよね。紙の本を自力で電子書籍化することは「自炊」と呼ばれ、読書家の間で話題になっています。いったい、「自炊」はどうしたらできるのでしょう。

スマホ一台から簡単に!「非破壊自炊」とは
書籍を、カメラアプリなどで撮影して電子書籍のような状態にする方法です。もし自宅にスキャナがある場合は、それで一ページ一ページ取り込む方法も非破壊自炊に当たりますが、労力と時間がかかります。カメラアプリを利用してスマホなどで撮影する方法は、専用のアプリもあり、簡単に行えるメリットがあります。
しかし、どうしてもクオリティは落ち、「読めるには読める」程度の質になります。影や指が入り込むこともデメリットとして挙げられていますが、名言集などを持ち歩きたいときに適しています。

読みやすさ重視!「破壊自炊」とは
もっときれいに電子書籍化を行いたい!という人には、本を解体して一ページ一ページ読み込む方法の「破壊自炊」という方法が適しているかもしれません。裁断機で本を解体する必要があり、スキャナも必須。また、電子書籍特有の検索機能をつけるためにはOCRソフトも必要。完璧なものを作りたいと思うほど、初期投資がかさみます。

「自炊」って合法なの?
なんとなく、本を複製するのは「違法」という感覚がありますよね。ただし、自炊した人が自分で読む場合は「私的利用」とみなされ、直ちに違法にはなりません。(参考:著作権法30条)家族との共有までなら合法ですが、販売をして利益を得たり、ネットにUPして誰でもダウンロードできる状態にするのは私的利用とすることにならず、違法となるので気を付けましょう。

まとめ
いかがでしょうか。電子書籍にはまだ発展途上なことやデメリットもありますが、便利な側面もありますね。自炊をする場合は初期投資や著作権について学び、自己責任の範囲で楽しみましょう。


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