夏といえばウリ科が美味しい季節。「瓜」という字が名前に入った野菜はいろいろありますが、冬のイメージが強いけれど実は夏野菜のものもあります。
そんなウリの仲間について、名前の由来や使いみちをお伝えします。


●胡瓜(きゅうり)
きゅうりの由来は「黄瓜(きうり)」。今私たちが食べているのは熟す前の緑色の状態ですが、熟すと黄色になるためこの名前が付きました。
「胡」は中国から見て西方を指し、シルクロード経由でやってきたことを示しています。
生でサラダや酢の物に使ったり、漬物にしたりするのが定番ですが、炒めてもおいしく食べられます。





●西瓜(すいか)
中国で西方から伝わった瓜「西瓜」と付けられた名前がそのまま伝わったものです。
水分が多く、英語では「watermelon」と呼ばれているのと同様、江戸時代には「水瓜(みずうり)」とも言われていました。
赤い部分をそのまま食べるのが一般的ですが、皮の白い部分を漬物にするのもおすすめです。





●冬瓜(とうがん)
冬という字が入っていますが、実は夏野菜の冬瓜。まるごと保存すれば冬までもつことから「冬瓜(とうが)」という名前が付き、読み方がなまって「とうがん」になりました。
平安時代には既に日本に入ってきており、当時は「かもうり」と呼ばれていた記録が残っています。
クセがなく淡白な味わいで、煮物に使われるのが一般的。沖縄には中国から伝わった砂糖漬けにしたお菓子もあります。


●南瓜(かぼちゃ)
冬至に南瓜を食べる習慣がありますが、南瓜も夏の野菜です。冬瓜と同じく長期間保存できるため、ビタミンなど栄養豊富な南瓜を食べて野菜の少ない冬を乗り越えようという意味で生まれた風習です。
かぼちゃの由来はポルトガル人によって日本に持ち込まれました。その時、カンボジアからもたらされたものと伝えられ、カンボジアがなまって当初は「かぼちゃ瓜」と呼ばれていました。のちに「うり」が取れて「かぼちゃ」に。
中国では南蛮渡来の瓜という意味で「南瓜」と呼ばれており、日本でも同様の表記がされるようになりました。
煮物や天ぷらといった和食、サラダやスープの洋食に加え、お菓子にも使われる活躍の幅が広い野菜です。

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